目指せ!GKメーカー Vol.004

怒濤の原型製作編


 第4章 勇者王の誕生!素材編

原型製作用の素材は、おおざっぱに「盛り系」と「削り系」に分けられます。 盛り系は盛って行くことで、形を作るもの、削り系は削って形を出すものです。
(そのまんまやがな(笑))

○削り系素材

・ポリパテ
ポリエステルパテ。アンコウのオスとメスの如く、大きさの違う主剤と硬化剤に 分かれていて(ど〜いう例えじゃ(笑))、2つを混合する事で硬化します。大 抵の製品は、主剤と硬化剤を同じ長さ出して混ぜる方法になってます。硬化時間 は 15分程度。
製作法としては、芯に対してポリパテを盛って行き、硬化してから削って形を出 します。完全硬化するとかなり硬くなるので、硬化前のチーズ状態の時に粗削り すると、あとが楽です。
匂いがきついし、有機溶剤を含んでいるので、要換気です。
ちなみに私はボークスの製品を愛用してます。これは主剤に対して硬化剤を2% 混ぜるというやり方ですが、結構いいかげんにやってます(爆)。同じ長さ出し て混ぜるってのが、どうも苦手なもので(笑)。

○盛り系素材

・ファンド
俗に紙粘土と呼ばれてるけど、正確には石粉粘土です。プロの間でも今だ根強い ファンを抱える高級石粉粘土です。
長所
  • 粘土なので、扱いが楽
  • きめが細かく、モールドしやすい
  • 硬化後は丈夫になり、弾力があるので、薄い物や細い物も結構いける
  • 硬化後、デザインナイフでサクサク削れる
  • 値段が安い
短所
  • 硬化が遅い(まあ、オーブンとかで強制乾燥させるって手もあるけど)
  • 適度な水分を保ちにくい。硬化は遅いくせに、モールドしにくい程度に乾く のは早いんだな(笑)。特に夏は。

・エポパテ
エポキシパテ。主剤と硬化剤を1:1で混ぜる事で硬化する樹脂性粘土。べたべ たするんで、個人的には嫌い(笑)。使う場合は、メンソレータムを手に付けな がらやると良い。
長所
  • きめが一番細かい
  • 硬化後、とても頑丈になる
短所
  • 硬化後、とても頑丈になる(爆)。よ〜するに頑丈すぎて、後から加工しに くいのだな。モーターツールやダイヤモンドやすりが必須。
  • 硬化時間が中途半端。ポピュラーな物は10分硬化と24時間硬化なんだけど、 10分じゃ短すぎるし、24時間は長すぎる。これも加熱すれば早く出来ない事 もないけど。
  • バカ高い

・スーパースカルピー
樹脂性粘土なんだけど、加熱しない限り硬化しない。私はこれを使いはじめたら ファンドに戻れなくなっても〜た(笑)。透明感のあるベージュ色なので、モー ルドが見づらいという難点があるが、最近それを解消するグレイスカルピーなる 姉妹品が出た。
長所
  • きめが細かい
  • 加熱しない限り硬化しないので、心行くまでモールディング出来る
  • 硬化時間が、季節によらずおおむね一定(約10〜15分)
  • 硬化後の丈夫さも、加工性もほどよい
短所
  • 加熱設備が必須なので、良い子のみんなはおと〜さん、おか〜さんと一緒に やってね(笑)。温度調節の出来るオーブンが望ましい。ちなみに私は、白 熱電球にタイマーと明るさ調節機を付けてやってます。
  • 多少脆い
  • 高い


とりあえずやってみよう、という人はファンドから入るのがお勧めです。あとは 工具と同様、試行錯誤して自分にあったやり方を見つけるのが良いでしょう。
ちなみに私は、スカルピーをおおざっぱに盛って焼いてから、少しずつ削って盛 って焼いてを繰り返して作ります。
(一発で決められる人がうらやましい(笑))

次回は「第5章 彼らもまた勇者だ!塗料、仕上げ及び諸々編」の予定です。


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