今シーズンのバックスは、超逆風の中でスタートした。
チームサイドの不手際とはいえ、県と日光市からの支援が見送られ
いきなりの資金難。
そしてキャプテン高橋朋成と守護神、春名真仁の海外挑戦に伴う退団。
開幕戦チームを迎えたのは、1200人強のファンだった。
バックスの根幹であり(そして俺がバックスに注目する、最大のアイデンティティーである)
”地域密着”という大前提が大きく問われるスタートであった。
その後日光では観衆1000人割れしたゲームを2度行うことになる。
俺は、バックスは日光市並びに栃木県において重要な観光資源たり得ると考えるし
バックスだけではなく、S.C.栃木(サッカー)
全足利・全栃木(野球)等のスポーツを取り込んでの
総合スポーツ事業を県主導で行うべきだと思っている。
(大まかなイメージはトップス広島の栃木版)
スポーツコンテンツはきちんと作れば、大きな財源となるのだ。
文部科学省主導のスポーツ支援事業のトップとしてバックスが入ったが、
それでも大きな転換点とはならなかった。
しかし、シーズンは始まったのである。
今期は日本リーグを前期・後期に分け、その間には
韓国・ハルラウィニアを迎えてのアジアリーグが行われた。
資金難から起きる選手不足は、チームの戦力を大きく落とし外国人選手は0。
これが結果として新制度となる、レンタル移籍制度をスタートさせる契機となった。
バックスに来たのは酒井隆行(クレインズ)、土田英二、山口和良(両選手ともコクド)。
リーグ後期は酒井の変わりに吉田建泰がクレインズからやってきた。
このレンタル移籍は来シーズンも継続すべき。
で、来年も土田たち来てくれないかな......。

今シーズンのアイスホッケーを語るとき、絶対にはずせない話題がある。
フジテレビ系列で放送されたドラマ「プライド」だ。
巨大メディア企業が、日本一有名なタレントを使って”月9”でアイスホッケーを扱うのである。
その効果たるや.......。
ドラマ内ではきちんとホッケーが取り上げられたとは思わないし、
最初からきちんと作られるとは思っていなかった。
しかし、通常ホッケーを伝えないメディアが乗ったという点では効果はあったのだろう。

バックスは日本・アジア両リーグを併せて4勝しかできなかった。
アジアでは「アジア初最下位」というありがたくない称号も送られた。
日本リーグではわずか1勝。
夜明け前が一番暗いのだ。
俺はアイスバックスという存在がある限り、応援を続けるしついて行く。
生まれ変わったバックスが、再び霧降で熱い冬を感動と友に届けてくれることを祈っている。 


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